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感想・備忘録・夏休みの自由研究

3月の履修作品

2024/03の履修作品メモ。

3月も忙しすぎて、あまり完遂できてない……。全てが途中……。

 

ゲーム『薄桜鬼 真改 風華伝』風間千景ルート

3/3の桜の宴に間に合わせるために、3/2に終えた(ギリギリすぎ)。
鬼という外部の視点から新選組の行く末(史実に近い流れ)を見届ける物語。新選組からはぐれた千鶴は新選組に追いすがるわけだけれど、最後まで追いつけないままで終わる(普通に辛い)。それでも追いすがったことには意味がある。死にゆく者の誇りを覚えておくことが生き残った者の責務であり、時代の徒花たる新選組の志を継承できるのは、新選組の生き残りを除けば、人間の歴史と独立した鬼だけである。
「短命」「脆弱」といった特徴を持つ人間に対する、「長命」「頑強」といった特徴を持つ鬼。人間にとって他者である鬼。だからと言って、心無き化け物というわけではなく、人間と同じように飯を食い、酒を飲み、眠る。むしろ鬼からすれば、伝統を軽んじ同士討ちを行う人間の方が化け物である。風間はそのように見做し、新選組の行いを「偽物の誇り」によるものと断じていたけれど、千鶴とともに新選組の生き様を見届けて、「個人の志より一族の永続を望む鬼にはできないこと」とある種の「誠」を見出しすのであった。

変化

風間個人について。人間をこき下ろすようなことを言ってくれるので、好き。不機嫌な時に猫みたいになるのも可愛い。あと頓所に一人でふらりと訪れた時に「本当は、おまえの様子を見に来たのだが、気が変わって寺を見ていた」とか言ってたの可愛い。

それにしても、もう風間とは特に義理はないみたいな顔をしてるくせに、要所要所で手助けしてくれて、挙句の果てには函館行きの船探しを何ヶ月も手伝ってくれる天霧さん、親切すぎるだろ……。

 

ゲーム『崩壊:スターレイル』Ver2.1「深淵への狂走」

アベンチュリンとレイシオの掛け合い良すぎる。仲が良いどころかどちらかと言えば仲が悪くて、仕事だからと仕方なく同行して、互いに皮肉を言い合う感じ。好き。流石にアベンチュリン欲しいな……。
サムの正体が明らかになったけど、サムはサムのまま実装されてほしいな……。

 

ゲーム『FGO 奏章2 不可逆廃棄孔 イド』

まだ19節を終えたところ。とりあえずモンテクリストカリオストロは引いた。マリーオルタも引いた。
読み終わったらまた感想を書く。タイトルがちょっと気になるのでそれについて言及しておく。「イド」精神分析学で「本能」を指す言葉で、「エゴ(自我)」と「スーパーエゴ(超自我)」に抑制されるもの。そして「廃棄孔」はFGOにおいて「良くないものの掃きだめ」である。「良くないもの」はぐだの中の巌窟王が処理していたことも考慮すると、「今までの旅でぐだの中で抑制されて処理されてきた怒りや悲しみ(アヴェンジャーの行動原理)」をどうにかどうこうする話なんだろうな、というのがタイトルから受ける印象。

 

ドラマ『初恋ハラスメント ~私の恋がこんなに地獄なワケがない』

tver.jp

Xで話題になっていたドラマ。TVerで見た。良かった。
非常にメタ的な作品。(陳腐な)ホラー的な演出があるものの、それはメタ的であるため、実はこの作品はコメディだと思う。ドキュメンタリー風の映像(モキュメンタリー)から始まり、ドラマの制作風景が描かれるのだが、明らかに監督や女優によるハラスメントが横行している。そしてドラマ本編。ドラマの筋としては、「主人公が高校時代に恋心を抱いていた素敵な先輩(春太)が、数年後パワハラ上司になっていた、けれどもまだ好き」というもの。いざドラマ本編が始まって少しのあいだは普通なのだけれど、パワハラの場面、およびそれを正当化するような場面のたびに、徐々にホラーのような演出が挟まるようになる(サブリミナルに挟まるホラー的な画像、歪曲する女優の顔など)。物語終盤、パワハラしていることが報道され、春太は社会的地位が危ぶまれる。それでも主人公はそうでない一面だってあるということで、春太を庇う。そこでホラー的演出が極まり、ハラスメントの被害者であるドラマスタッフの怨嗟の声や姿で画面が覆いつくされて、終了する。
要するに、「ハラスメント上司への恋心がハラスメントを正当化する」というドラマを作っている監督や女優がハラスメントをしており、それに対するドラマスタッフの怨念がドラマにホラー演出として現れた、という作品となっている。