Wakaksitesis

感想・備忘録・夏休みの自由研究

6月の履修作品

2023/06の履修作品メモ。

 

アニメ『推しの子』

ichigoproduction.com

原作は昔読んでいた。原作のメンゴ先生の絵柄の特徴が損なわれずにアニメになっていてよかった。第1話を90分にして最初のくだりを一気に放出したのは英断だったと思う。OP曲のYOASOBIの『アイドル』もすごく良い。2期もたのしみ。
嘘を本物にすることを願いそのためにこそ嘘を吐くという、一種の信仰。嘘が武器だというテーマではあるけれど、嘘はアイデンティティを保つ楔でもあるんですね~~。こういうのに弱いんだよな~~~~。

 

ゲーム『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』

先月に引き続いて、今月もこのゲームにかなりの時間を割いた。とりあえず本編はクリアした。ガノンドロフと戦えて楽しかった。
各地の地上絵(涙)はゼルダの心の破片だった。tears of the kingdomっていうのはガノンドロフと戦って未来に想いを託した王国(ゼルダ)の涙ってことなのかな。
ハイラル建国時の賢者たちがどうやって選ばれたのかとか(特にゲルド族。反ガノンドロフ派のゲルド族なんだろうけど)、古の勇者の魂とはいったい何者だったのとか、そういうのはDLCか続編で語られてほしい。上空・地底があるとはいえ、地上はブレワイと同じフィールドだよね~と思いきや、拠点や祠の位置が変わっているので、駆けずり回るうえではかなり違った風景に感じられる。よく出来てるな~。

 

アニメ『PSYCHO-PASS 3 FIRST INSPECTOR』

https://psycho-pass.com/fi/

サイコパス3完結編。劇場で見る機会を逸して見ていなかったのけれど、今回PPPを見るために3本編も併せて視聴。
押収?した荷物にちゃんと封をしていなかったことが発端でハッキングされてて、公安のセキュリティ意識ちょっとガバくない?と思わないでもない。
灼の「俺はドミネーターが嫌いだ。でも1つだけ気に入ってる。それは引き金が付いてることだ。撃つことの責任は、ドミネーターを握る人間にまだ残されてる。」というセリフが良かった、というか3のテーマだと思った。1で槙島は、人間がシビュラに依存して自ら選択して行動するのをやめてしまうことを危惧していた。3はそれへのアンサーなのかな~、とか。人間はシビュラの下でも各々で決定を下している。
梓澤さんが思ったよりシビュラの厄介オタク(あるいは、狂信者)みたいでびっくりした。それにしても、「免罪体質」は梓澤さんくらい上り詰めても手に入れられない情報だとわかって、1を思い出してしみじみした。

 

映画『PSYCHO-PASS PROVIDENCE』

https://psycho-pass.com/

サイコパスSS case3と、サイコパス3の間を補完する物語。
副題のPROVIDENCEは「神の摂理、神の配慮」の意であり、キリスト教の概念である。世界というものは、神が「前もって(pro)見(videre)られ、配慮(用意)された」通りに運航している。砺波は人の可能性に絶望していて、全ての支配をシステムに委託しようとしている(人間に諦念を抱いているという点では、槙島にも通ずるところがある)。サイコパス世界でprovidenceといえばシビュラであろう。人間はシビュラの神託(神の御心)のままに生きるべきである、それが幸福である、と……。それを否定するのが朱。そしてその主題はサイコパス3に繋がっていく。
朱が捕まった顛末としては納得いった。けど、局長が殺された扱いで大丈夫だったのかな。せめて義体を変えればいいのに、3で普通に禾生壌宗として出てたような。3のラストで法斑静火が局長の座に就いてたのってもしかしてそういうこと?(7/9追記:気づいていなかったのだけれど、3の局長はちゃんと「細呂木晴海」という名前の人物ということになっていたっぽい。教えてくれたフォロワーさんに感謝。)
ギノがとにかく可愛くて。二度と近づくな的なことを言っていた奴がひょっこり現れたらそりゃ掴みかかるよね。それでも狡噛のほうは昔と変わってないみたいに「ギノ」呼びするからドキドキした。ギノのほうもそのあとちゃんと昔に戻ったみたいに狡噛と連携してて非常に心臓に悪かった(誉め言葉)。

・メモ
 二分心 - Wikipedia
 摂理 (神学) - Wikipedia

 

ゲーム『FGO 奏章1 虚数羅針内海 ペーパームーン

思ったより早く実装された。実装されて1週間のあいだは物語間の戦闘が若干めんどくさくてちょこちょこ進めるくらいだったんだけど、ちょうど1週間後の日曜日に一気に読んだ。
アルターエゴというクラスの在り様の話。一瞬一瞬のうちに消えてしまうような、他の感情や思考や意志に埋もれてしまったような、けれども確かに存在していた、可能性としての別の自分。その「儚い自分」の同一性を維持している、矛盾した存在が、アルターエゴであるらしい。
青髭ジルの表情が絶妙にキモくて良かった。セイバーメデューサは実装されたらお迎えしたい。シオンがちょくちょくカットカットとか言ってるの、絶対にお父さん(ズェピア)を意識していると思う。登場しないかな~~。ズェピア(私が好きなのは「ワラキアの夜」だけど)好きだから登場してほしい。

 

ゲーム『7 Days to End with You』

playism.com

『7 Days to End with You』は言葉の意味を推理し、ストーリーを解いていく斬新なゲームです。
未知の言語を解読し、隠されている物語が判明されていきます。
あなたが感じ取ったすべてで一つ一つの単語の意味を解釈し、それにより物語が変わっていきます。
あなたの自由な発想により、どんな物語が生まれるでしょう?

謎の言語を話す女の子と7日間を過ごし、少しずつ言葉の意味を読み解いていくゲーム。
言葉の意味が分からないなりに分かろうとする過程にこのゲーム・物語の本質があるんだと思う。ただ、早い段階で表示される謎言語が英単語に対応していることに気づいてしまって、ゲーム性が少し変わってしまったように思う。文脈に応じて謎単語と英単語を対応させていくのはそれなりに面白くはあったけど、でもやっぱり既存の言語とは関係ない方が嬉しかったな。というか最初にこのゲームを見たときはそうだと思っていたので、惜しい。
終始ほっこりするようなBGMが流れているけれど、2階の隠し部屋を発見したときは無音になって怖かった。

 

漫画『東方酔蝶華 ロータスイーター達の酔醒』5巻

「餓鬼の花争い」(花札博打の話)、「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」(猿蟹合戦を下敷きにした話)、「忘憂の物、忘我の鬼」(『東方剛欲異聞』のアフターストーリー)収録。『剛欲異聞』のときの「油田=血の池地獄」という重ね合わせに唸らされたのを思い出した。

 

漫画『サタノファニ』25巻

女形の夏樹冬雪(なつきふゆ)さん、美しい。メデューサになっているっぽいので、次巻での活躍に期待。