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感想・備忘録・夏休みの自由研究

8月の履修作品

2022/08の履修作品メモ。

 

ゲーム『薄桜鬼 真改 風華伝』華ノ章 伊庭八郎ルート

長年秘められた想いが解き放たれ、優しさと強さになる物語。良かった。他の攻略キャラと違って幼馴染で昔から主人公のことが好きなので、最初から優しい。CV宮野真守は強い。
武田観柳斎と敵対することになるルート。個人的には武田も攻略してみたい気持ちがちょっとあった。あと、土方さんの「いいぜ、お前が守ってやれ。……惚れた女なんだろ」というセリフにはちょっと複雑な気持ちになってしまった。

 

アニメ『リコリス・リコイル』5話~9話

自分の命を救ってくれた人に報いるために、自分も人の命を奪うことなく救うことを行動原理とする千束。しかしヨシさんが千束を救った目的は人殺しの才能を生かすためだったという皮肉。そもそも人を殺させるために人を生かすというのが矛盾を孕んでいる。どのように終幕するのか楽しみ。

 

映画『劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 裂空の訪問者 デオキシス

久しぶりに再鑑賞。たぶん最後に見たのは15年以上前。
街の脅威がデオキシス(宇宙人)→レックウザ(怪獣)→ガードロボ(AIの暴走)とどんどん変遷していく終盤の展開はハラハラする。
すれ違い、ボタンの掛け違いとその解消の話。レックウザデオキシスが戦っていたのも、トオイがポケモンに対するトラウマを乗り越えるのもそう。この作品のサトシはポケモンを怖いと思う人がいることを最初想定できていなかったけど、トオイと通じ合うことができた(サトシのトオイに対する振舞いは、共感性羞恥を刺激する類のものであったけれど)。最後にお互いの誤解や蟠りが解消されて、一緒に空を飛ぶシーンはちょっとうるっとくるものがある。
個人的な好きポイントは、メタグロスの移動フォーム。

 

映画『ONE PIECE FILM RED』

劇場で見た。凄い映画だった。

  • ウタウタの実の能力が「人の心を1つの世界に引き込む」ということであるのは、古来、歌が呪術と関係していることを考えると納得。境界を越えさせて(トランス)、一つのリズムへと統一させる力が歌にはある。神みたいなのを召喚する能力も儀式と音楽が切り離せない関係にあることと整合的。ホビホビの実みたいな制約あったけど、死んだらウタワールドとの接続が切り離されるというわけだから、歌はやはりきっかけでしかない。
  • 少しでも戦うシャンクスが見れてよかった。
  • ウタのいう理想は停滞で、ルフィの目指すものは前進だ。過程にこそ意味がある。他人に押し付けられる自由は、押し付けられる時点で束縛。
  • adoさんの強い歌声と合った画面演出を劇場で体験できて良かった。特にウタカタララバイが良くて、ウタが狂気を垣間見せて牙を剥いてくる場面だったので、とてもパワーがあった。
  • 電伝虫の音声が切れなくて電伝虫をカチカチするロブ・ルッチすき。
  • 肉体の消滅は死ではないから、ウタは映画の最後で死ぬことになる。

 

漫画『野生のラスボスが現れた!』1巻~8巻

小説家になろう」発の小説のコミカライズ。中世ヨーロッパ的ファンタジー的なのも異世界転生的なのも、読むのは久々だった。それぞれキャラが魅力的だし、ミステリー的な展開が面白い。作画担当の漫画家さんが現在療養中とのことで、連載再開が待ち遠しい。

 

小説『刺青』

谷崎潤一郎の短編小説。ちゃんと読んだのは初めて。皮膚に対するフェティシズムが官能的に描写されている。地の文の描写力(びょうしゃぢから)がすごい。

 

映画『竜とそばかすの姫』

映像が凄かった。
主人公のアバターが「ベル(Belle)」だったり、竜が「Beast」と表現されていたり、明らかに『美女と野獣』を下敷きにしている。
倫理観が現実のそれとかなり異なっていて、身バレ・特定を是とする習慣っぽくて理解が難しかった。『美女と野獣』では「真実の愛(見た目ではなく中身を愛する)だけが呪いを解く」という話で、恐らくそれが「AS」(見た目)と「現実世界の正体」(中身)に対応しているのだろうけど、詳しいことはあまり考えていないので分からない。
大衆の異常な倫理感は寓話っぽい演出で、つまりその他大勢の人間たちは単純化された書割みたいなもので、舞台装置。その辺がリアリティの足を引っ張っている感じがした。

 

映画『パリ20区、僕たちのクラス

ドキュメンタリー風映画。ただし、子供達は子役とかではなく、演技経験のない本物の中学生。BGMが一切ない。
パリ20区は移民が多いことで有名で、そういった異なるナショナリティー・文化を有する子供達をひとつの教室で1年間教育していくうえで、どんな問題が起こっているのかを描いた作品。オチらしいオチはない。ただ、勉強できないなりにもさかんに発言(口ごたえ含む)していた中で、1年の終わりにひとりの生徒が教師に「授業は何もわからなかった」と告白する。本当に厄介な問題は表面化しない問題である場合が多いし、問題が表面化しないことこそが一番の問題である。

 

ゲーム『ピオフィオーレの晩鐘 -recordo-』

2年間オススメされ続けて、ようやくプレイ。半月くらいでガッとやった。端的に言えば非常に良かった。アンリ・ランベールが推しです。後日別で記事にする。

 

ゲーム『カービィのグルメフェス』

対戦ゲーム。全ての要素が可愛い。すべてお菓子や食べ物がモチーフになっているので、やっているとお腹が空いてくる。1試合5分強くらいなので、ちょっとした息抜きでやるといいかんじ。