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感想・備忘録・夏休みの自由研究

12月の履修作品

2022/12の履修作品メモ。

 

アニメ『TIGER & BUNNY 2』14話~25話

配信されてからかなり経っていたけれど、ようやく見た。
「無価値なものは存在する価値が無いのか」という問題にアプローチしていたように思える。最初は「続編は蛇足じゃないかな~」とか思ってたけど、少なくとも蛇足にはならない程度には、バディものとしてとても良い仕上がりだったと思う。ユーリ・ペトロフは結構好きなキャラなので、見ていてしんどかった。今までの物語が終わるとき、新しい物語が始まるんだなあ。

 

アニメ『チェンソーマン』9話~12話

全体的に、想像していたアニメ化とは方向性が違ったけれど、まあ満足。サムライソードのデザインが好きなのもあり、サムライソードの戦闘シーンが見れて良かった。
岸辺が喋るたびに「岸辺はツダケンじゃないな~~」とぼやいていた。ジョジョ6部のプッチ(CV:関智一)みたいに、最初は違和感あっても見ているうちに慣れるかなと思って見ていたけれど、やっぱり慣れなかった。残念。
まれいたその天使くんは可愛すぎる。レゼ編に入る手前で1期は幕引き。レゼ編楽しみだな。

 

漫画『ブルーピリオド』13巻

「罪のあるなしはどうやって決めるんだ? それは解釈だ 解釈は視線だ その視線の先には」

罪の在り様を決定するのは人の解釈だが、しかしその解釈が人を映す。このくだりの話とセリフと矢虎の作品は、森博嗣の「I present it. It represents me.」という箴言を思い起こさせる。私達がなにかをpresentすると、今度はそれが代わりに私達をpresentする。私達がなにかを表現すると、その表現が私達を表現するようになる。私達はrepresentation(代わりになにかを表すもの)の中に生きている。
この世には「完全に良い物」も「完全に悪い物」もなくて、「良いも悪いもある物」しかない。だから何を選択していくかは、メリットとデメリットのどちらを重く見るか(価値づけ)によってのみ決定される。
あと、犬飼先生がムキムキなの萌える。スーツ着てたらそう見えないのに、脱いだらスゴイ。

 

ゲーム『ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤

普通に楽しかったけど、不便なところは多い。具体的には「1度に宝箱の持てる数が少ない」「ライバル盗賊団が鬱陶しい」「探索を進めすぎると二度手間になる場合が多い」「駅からしかファストトラベルができない/ファストトラベル先が少ない」「戦闘が単調」「登場するモンスターの種類が少ない」などがある。多いなあ。
お宝は歴代ドラクエのネタが散りばめられており、シルエットクイズみたいなノリで楽しめた。すぎやま先生が亡くなってしまったのでしょうがないのかもしれないが、オリジナルBGMが少ないのが残念。
ラスボスのCVが杉田さんで、BGMは前哨戦が「おおぞらにたたかう」で本戦が「勇者の挑戦」。勇者の挑戦に関しては正直食傷気味なのだが、「おおぞらにたたかう」は空賊団という設定上良いチョイスだと思った。純粋に良い曲だし。

 

映画『THE FIRST SLAM DUNK

slamdunk-movie.jp

原作は幼い頃から嗜んでいた。アニメはそこそこ。
内容は、リョータを中心とした回想を挟みながらの山王戦。
声優公開のタイミングが良くなかったせいで叩かれていたが、いざ見てみればメチャメチャ良かった。本当のバスケットボールの試合を見ているかのようなリアルさがあり、それに加えて現実では起こり得ないようなことも違和感なく飲み込ませてくれる。監督と脚本を原作者がやっているだけあって、最高だった。井上先生の頭の中ってこんな感じなんだなと感動した。特に試合終了ラスト10秒のところの演出は神懸っていた。
桜木の声(CV:木村昴)には慣れなかったけど、他は大丈夫だった(でもやっぱり、流川の声は緑川さんが良かったな)。
良すぎたので、1月にもう一回見た。

 

アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』9話~12話

非常に出来が良いアニメ。作画と演出がんばってた。ぼっちちゃんの引っ込み思案さがくどく感じることもあったけど、何も考えずに見てて楽しい。2期があれば見たい。

 

漫画『HUNTER×HUNTER』1巻~33巻

幼い頃に触れなかったメジャーな作品は触れにくいみたいなところがあり、触れていなかったのだが、読んでみたらやっぱり面白かった。前評判通りというか、ハンターハンターオタクに「キメラアント編までは読め」と言われていた通り、GI編とキメラアント編はとても良かった。ネフェルピトーさんのまともな戦闘場面がなかったのは少し残念。まあ、そういう役回りであることに意味があるんだろう。続きはゆっくり読んでいきたい。
ジンが木の上でゴンにした話が個人的には一番刺さった。「大切なものは、ほしいものより先に来た」。欲するものを目指している時、その手段、その過程において出会う物が大切なものになったりするんだよなあ。

 

ゲーム『To the Moon』

store-jp.nintendo.com

これは二人の医者が臨終患者の記憶を替えることによって、彼らの最後の念願を実現してくれる物語であります。

Switch版でプレイ。2022年最後にプレイしたゲーム。ドット絵の完成度が高く、雰囲気がいいゲーム。それだけに、操作性が悪いことと、翻訳された日本語に違和感があること(特に文字間隔がガタガタなこと)が悔やまれる。
物語のノリも若干掴みにくい。臨終患者の願いを仮想記憶の中で叶えるために記憶を辿っていくのだが、最終的に患者自身も思い出すことのできない本当の願いが判明したとき、主人公2人の方針が話し合いもなしに決裂することになる。患者の額面通りの願い(月に行きたい)を叶えるか、その裏に隠された本当の願いを叶えるかで決裂するのだ。後者を支持するキャラが操作キャラになり、唐突なアクションゲーム要素をやらされることになる。が、そのあと普通にもう1人の主人公と話し合い、迎合してしまうため、ここが必要だったのか分からない。最初からちゃんと話して……。物語的な結末としては、患者の額面通りの願いと、改竄再構築された記憶の中の人生とで、折衷案を作ることになる。まあ普通に良い話ではあるんだけど……。
そもそも、死に際に記憶を好き勝手に弄られても、それは本当の人生ではない訳で……。どんな願いを叶えられなくとも、それまでの人生を否定することないじゃん、と思ってしまう。良いこと、ひとつもなかったのか? いろいろともやもやが残るお話だった。
「二度と思い出されないような綺麗な思い出が、この世にはたくさんあるのね……」みたいなセリフは好きだった。